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機械式駐車場の出庫時の課題と扉閉め忘れ対策を解説

機械式駐車場の出庫時の課題と扉閉め忘れ対策を解説

機械式駐車場では、出庫後の扉閉め忘れなどのトラブルにより、年間10回前後の要請出動が必要になっている物件もあります。出庫時の操作や扉を閉める作業に時間がかかることで、利用者の負担が増えたり、出庫待ちが発生したりすることも少なくありません。
この記事では、機械式駐車場の出庫時に起こりやすい事象や運用への影響、設備選びのポイントを解説したうえで、「出庫後扉自動閉システム」による解決策をご紹介します。

機械式駐車場の出庫時に起こりやすい事象

機械式駐車場は、出庫時の操作のしやすさや安全性によって、利用者の使いやすさが大きく変わります。特に利用者が多い物件では、出庫にかかる時間や操作の手順が混雑の原因になることもあるため、出庫時に起こりやすい事象をあらかじめ把握しておくことが重要です。

出庫操作のステップが多く利用者の負担になりやすい

機械式駐車場では、車両を呼び出してから出庫するまでに複数の操作が必要になる場合があります。たとえば、ICカードによる認証、車両の呼び出し、出庫時の安全確認などの操作です。操作の手順が多いほど出庫に時間がかかり、初めて利用する人や操作に慣れていない人は戸惑うこともあります。
特にマンションやオフィスなど、日常的に利用される施設では、利用者の負担を考慮し、操作性に配慮した設備選定が重要です。

出庫後の扉操作に時間がかかる

機械式駐車場は、一般的に車両を出庫した後、利用者自身が出入口扉を閉める操作をしなければなりません。手動で扉を閉める設備では、車両を出した後に周囲の安全を確認し、操作盤で扉を閉じる操作などが必要になる場合があります。
このような手順が必要な設備では、扉が閉まるまで次の利用者は設備を利用できません。

扉の閉め忘れや操作ミスが発生することがある

出庫後に扉を閉じる操作を利用者が行う設備では、扉の閉め忘れや操作手順の誤りが発生する可能性があります。たとえば、出庫後に利用者が扉を閉めずに退出すると、扉が開いたままの状態になり、安全上の問題が生じる可能性があります。
実際に、当社調べによると、エレベータパーキングを導入している駐車場施設の中には、扉の閉め忘れが繰り返し発生している施設もあります。中には、数年にわたって扉の閉め忘れによる異常が発生し続け、その都度、管理者やサービス員による要請出動が必要となっているケースも見られます。異常の発生から解除までには、1回あたり数十分程度を要することもあります。
また、扉の閉め忘れの発生が多い物件では、設備の納入から年数が経過しても状況が改善されにくく、年間10回前後の要請出動が続く傾向が複数の物件で確認されています。

機械式駐車場の出庫時の事象が運用に与える影響

機械式駐車場の出庫時に発生する操作負担や扉操作の問題は、利用者の不便だけでなく、駐車場全体の運用効率にも影響します。ここでは、具体的な影響を解説します。

出庫待ち時間の増加で混雑が発生しやすくなる

出庫や扉を閉める操作に時間がかかると、次の利用者が設備を使用できるまでの待機時間が増加します。特に、通勤時間帯など利用が集中する時間帯では、出庫を待つ車両が入出口付近に滞留し、駐車場内の混雑や車両動線の妨げにつながる可能性があります。
また、敷地内に十分な待機スペースを確保できていない場合、待機車両によって利用者同士の動線が交錯し、接触などの事故につながるリスクが高まります。そのため、機械式駐車場を計画する際は、出庫時に発生する待機車両も考慮した動線計画が求められます。

利用者満足度の低下につながる

出庫までの待ち時間が長くなったり、操作手順が多かったりすると、駐車場の利便性が低下する可能性があります。特にマンションやオフィスなど日常的に利用する施設では、駐車場の使いやすさが施設全体の満足度にも影響します。
また、「出庫に時間がかかる」、「操作方法がわかりにくい」といった不満が生じた場合、管理会社への問い合わせや改善要望につながることも考えられます。利用者が継続的に使用する施設では、快適に利用できる駐車環境を整えることが重要です。

管理負担や運用コストが増加する

機械式駐車場では、操作方法がわかりにくい場合、利用者による操作ミスや確認漏れが発生しやすくなります。操作手順の誤りや安全確認不足によって設備が停止した場合、管理者による状況確認や利用者への案内対応が必要になることがあります。
また、設備の復旧や点検対応が発生すると、管理業務の負担が増加するだけでなく、運用コストの増加にもつながります。長期的に安定した駐車場運用を行うためには、利用者が迷わず操作でき、トラブルの発生を抑えられる設備を選ぶことが重要です。

出庫時の課題を解消するための設備選びのポイント

機械式駐車場の出庫時に発生する操作負担や待ち時間を軽減するには、計画段階から設備の機能や操作性を確認することが重要です。ここでは、出庫時の課題解消につながる設備選びのポイントを紹介します。

出庫までの操作ステップを減らせるか

利用者の操作負担を軽減するためには、出庫までに必要となる呼び出し操作や確認作業を簡略化できる設備かどうかを確認することが重要です。
機械式駐車場では、車両の呼び出しや扉の開閉など、複数の操作が必要になる場合があります。そのため、自動化機能などによって出庫時の操作回数を減らせる設備であれば、操作ステップの多さによる負担や戸惑いといった課題を解消し、スムーズな出庫や快適な利用環境につながります。

出庫後の扉閉操作は自動化・安全対策ができているか

機械式駐車場では、利用者や車両の安全を確保する機能が備わっているかを確認することも重要です。たとえば、扉の閉め忘れを防止する機能や、駐車装置内に人や物が残っていないかを確認するセンサなどが挙げられます。また、扉閉操作を自動化できる設備であれば、出庫後の待ち時間短縮にもつながります。

機械式駐車場の出庫は「出庫後扉自動閉システム」が解決

機械式駐車場では、出庫後に扉を閉める操作や閉め忘れによるトラブルが、利用者の負担や運用上の課題となる場合があります。こうした出庫時の課題を解決する設備として、IHIパーキングスクエアがIHIと共同開発した「出庫後扉自動閉システム」があります。
本システムは、機械式駐車場業界において初めて3D-LiDARを採用した設備です(2020年7月2日時点、当社調べ)。
3D-LiDARとは、レーザー光を3次元照射して物体の位置や形状を検知する技術で、自動運転技術にも採用されています。従来の安全確認用カメラや赤外線センサに加えて3D-LiDARを用いることで、駐車室内に残る人や物体を立体的に検知します。
このシステムを導入すると、従来のように利用者が車から降りて扉を閉める必要がなく出庫工程をスムーズに行えるほか、扉の閉め忘れによるトラブル防止にもつながります。

「出庫後扉自動閉システム」で実現できること

出庫後扉自動閉システムを導入することで、利用者の操作負担を軽減できるだけでなく、駐車場を管理するオーナーや管理者側の負担軽減にもつながります。

出庫後の操作負担を軽減できる

従来の機械式駐車場では、車両を出庫した後に利用者が車から降り、操作盤で扉を閉める操作を行う必要がありました。一方、出庫後扉自動閉システムを導入することで、利用者は車から降りることなく出庫でき、扉も自動で閉まります。
なお、車両の出庫が完了してから扉が自動で閉まるまでにかかる時間は5秒程度です。扉を閉める操作を自動化することで利用者の操作負担を軽減でき、日常的に利用するマンションやオフィスなどでも使いやすさの向上につながります。
(注)出庫操作完了後は、出入口扉が完全に閉まったことを確認した後、パーキングから離れてください。

安全性を高められる

従来の機械式駐車場では、扉の閉め忘れが発生した場合、管理者やサービス員による復旧対応が必要になることがありました。実際に、当社の機械式駐車場導入物件132件における過去(2017〜2020年)の復旧要請実績では、扉の閉め忘れなどによる対応が年間平均16回発生していました。
一方、出庫後扉自動閉システムでは扉を閉める操作自体を自動化するため、利用者の操作ミスによる閉め忘れを防げます。また、独自技術の立体センサ(3D-LiDAR)と多層カーテンスキャナにより、駐車室内に残る人や物体をのがさず検知します。これにより、駐車室内への飛び込みや扉への挟み込みなどのリスクを低減し、安全性の向上につながります。
実際に、本システムを導入している物件では、入出庫回数に対する扉閉め忘れの発生率がおおむね0.3%以下に抑えられている一方、未導入で扉閉め忘れが多発している物件では発生率が0.5%近くまで上昇するケースもあり、導入による効果の違いが数値にも表れています。

スムーズな運用につながる

もし駐車室内に人や物が残っている場合は、センサが検知してアラーム音で異常を知らせます。検知した人や物を取り除き、駐車室内に何も残っていないことをセンサが確認すると、扉を閉める動作が再開されるため、安全性を保ちながらスムーズに出庫できます。
また、扉を閉める操作が自動化されることで、利用が集中する時間帯でも出庫待ちの発生を抑え、駐車場全体の運用効率の向上につながります。

従来   本システムを導入後
出庫後に車を降りて、操作盤で扉閉操作 快適 車から降りずにスムーズ出庫
扉閉め忘れ時、管理者・サービス員による復旧が必要 安心 操作不要のため扉閉め忘れ無し
誤操作により人や物体が駐車室内に残る可能性 安全 独自技術の立体センサ(3D-LiDAR)で人や物体をのがさず検知

「出庫後扉自動閉システム」が向いている物件・シーン

出庫後扉自動閉システムは、マンションやオフィスビルなど、通勤・退勤時間帯に利用が集中しやすく、日常的に多くの利用者が機械式駐車場を使用する物件に適しています。扉を閉める操作が自動化されることで、利用者の操作負担や出庫待ちの時間を軽減できるほか、扉の閉め忘れに関する管理者への問い合わせ対応も減らせます。利用者の操作負担を減らしたい、出庫が集中する時間帯の混雑を抑えたい、駐車場の運用効率を高めたい物件では、導入を検討するメリットがあります。

「出庫後扉自動閉システム」の導入を検討時に確認したいポイント

機械式駐車場に出庫後扉自動閉システムの導入を検討する際は、駐車場の方式や設置条件などを確認することが重要です。
機械式駐車場にはさまざまな方式があり、設備によって対応できる仕様が異なります。また、積雪地域や周辺環境など設置条件によっても必要な仕様が変わる場合があるため、計画する駐車場の条件に対応できるか事前に確認する必要があります。
新規に機械式駐車場を計画する場合は、設計段階から出庫後扉自動閉システムの導入を前提に仕様を検討しておくことで、設備をスムーズに組み込めます。

まとめ

機械式駐車場では、出庫時の操作性が利用者の負担や待ち時間、駐車場全体の運用に影響する可能性があります。そこで、おすすめなのが出庫後扉自動閉システムの導入です。
出庫後扉自動閉システムによって、扉を閉める操作を自動化することで利用者の操作負担や閉め忘れによるトラブルを抑えられます。また、駐車室内の人や物体を検知することで、安全性の向上にもつながります。スムーズな出庫と効率的な運用を実現する設備として、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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